4週連続コラム「ご飯とお漬物」。
第2回目のテーマは、「朝ごはんとお漬物」です。
お漬物は好きだけど朝食はコーヒーにパン派という方も、新米の美味しいこの時期だからこそ、
バリエーション豊かなお漬物と一緒に朝ごはんを楽しんでみてはいかがしょうか?
今回は朝ごはんをさらに楽しむためのお漬物の活用ポイントをまとめてみました。
〇食卓を彩る常備菜として
日持ちがするお漬物は「常備菜」にもなります。
お漬物を献立に組み入れると、時間に余裕がない朝でも食事の準備がスムーズにできますし、
いろいろな野菜の栄養も効果的に摂取できます。
朝は食欲がなくてあまり食べられないというお子さんも、お漬物の風味と食感のおかげで、いつもより食が進むかもしれません。
和食の献立はご飯と汁物がベースになっていて、いろいろな組み合わせで、変化をつけ応用できることが特徴ですが、
お漬物以外にも、煮物や佃煮など、2品3品を少量ずつ組み合わせることで、さらに魅力的な食卓になるはずです。
日持ちがするお漬物は、常備菜として使いやすいです。
〇盛り付けのひと手間も楽しむ
いろいろなものを組み合わせる中で、せっかくですから、器に盛り付けるひと手間も楽しんでみてはいかがでしょう?
胡瓜の浅漬や赤かぶ等、色鮮やかなお漬物を効果的に配置すれば食欲を刺激するアクセントになりますし、
きのこやかぼちゃ等、旬の浅漬を盛り付けることで食卓に秋の季節感を出すこともできます。
これらを盛り付ける際、小さな山をつくるように盛り付けると、それぞれが立体的になり、きれいにまとまります。
お漬物を保存する場合、漬け液に浸してご保存いただきたいのですが、
盛り付ける場合はやはり、漬け液を軽く切った方が見た目もより洗練された感じにもなります。
また、いつも決まった器を使うのも便利なのですが、豆皿や小鉢、八寸皿など、器の種類を変えたり、
組み合わせたりすることで、食卓のイメージも変わり、この盛り付けのひと手間をさらに楽しめるはずです。
八寸皿にいろいろ並べると、ちょっと豪華な感じに。
楽しみながら、少しずつ、バランスよく食べられます。
蕎麦猪口にちょこっとづつ盛り付けるのもかわいいです!
〇アレンジ調理で風味・食感を楽しむ
食感や風味に特徴があるお漬物は、ちょっとしたアレンジでいろいろな楽しみ方ができます。
一番お手軽なのがお漬物のっけご飯。
単にのせるだけでもおいしいのですが、そこに大葉やわさび、薬味を加えることで、風味がさらに際立つアレンジメニューになります。
また、素材として、調味料的に使うのもおすすめ。
例えば、朝ごはんの定番メニューの玉子焼き。ここにお漬物を少し加えることで、いろいろなバリエーションの玉子焼きができます。
紅生姜や高菜の玉子焼きはそれぞれ個性があって面白いです。
また、朝食に納豆を食べる人も多いと思いますが、そこにお漬物を和えることで、食感と風味が変化し、楽しみ方の幅が広がります。
壬生菜やしば漬けを混ぜれば、いつもの納豆がより爽やかなお惣菜の一皿になります。
〇お休みの日はちょっと贅沢な和定食
時間に余裕がある日には、メインとなる1品を用意して、和定食のようにするのもおすすめ。
百貨店や空港の店頭には並んでいないためあまり知られていませんが、
銀座若菜では、伊予の麦味噌と酒粕を合せた漬け床で魚介を香り高く漬けた「魚介味噌粕漬」もご用意しています。
(銀だら、鮭、さわら、かれい、いかの5種類)
定番の鮭で、ちょっと贅沢な朝定食に。
焼き魚というと少しハードルが高くなるイメージもありますが、
こちらの魚介味噌粕漬は、焼き方のコツさえ押さえておけば、焦げ付かせることなくきれいに焼けるので、手軽においしい和定食がアレンジできます。
フライパンにホイル(魚焼き用のくっつかないアルミホイルがおすすめ)を敷いて、
その外に少し水を加え、ふたをして、中火で焼くと、焦げ付かずにふっくらと焼き上がります。
それぞれの好みに合わせた、ちょっとした工夫で、いろいろなバリエーションが作りやすく、
短い時間であっても、贅沢なひと時をつくれることが朝ごはんの面白さです。
新米のおいしいこの時期こそ、いろいろ試してみてはいかがでしょうか。
次週、第3回は「お漬物とおにぎり」のテーマでお送りします。